第3弾 対談vol.2


安藤

ところで、事業を始められたばかりの方というのは、どうしてもぶつかる悩みとして、経済的な悩みが多いのではないでしょうか?

私自身、過去にイベントを企画した際に感じたことがあったのですが、「神戸を盛り上げたい」とイベントについて楽しく一緒に膨らませてくれる人は多いけれど、いざ結局金銭的なお話になったら、それは別問題となり、金銭的な課題も膨らんでしまいました。ピュアな気持ちでできる部分と厳しい部分があって、その辺りは避けられないことだと実感したことがありました。

前畑

まさにそれは感じますね。私たちは現在夫婦で活動しているのですが、J-heritage発足前はお互い別のところに勤めていて、経済的な不安はありませんでした。 ただ、今年の4月からこの活動を専業として始めたので、その部分は今は大きな課題です。

最初にもお話しましたが、私は新開地に住んでいて、近所には湊川隧道という構築後100年以上が経つ河川トンネルという土木遺産があります。10人中、2~3人の人が知っているだろうか?というようなローカルスポットです。このようなローカルの魅力を、もっとたくさんの人に知ってほしいですね。

提携しているわけではないけれど、仲良くしていただいている地元のお店を紹介する「商店街マップ」をいただいて、ツアー参加者にその街をもっと好きになってもらうきっかけ作りを実践しています。今後も本やメディアに載せてもらったり、ツアーをしたりで広めていければと思います。メジャーではないまちの知られざる魅力発信も、経済的な部分も、何とか両立できる道を探していきたいですね。

安藤

なるほど。地域にどうやってお金を落とすか、という部分を是非掘り下げていってほしいですね。あまりにマニアックになってしまうのではなく、広めるようにできればいいですよね。 それから、地元のお話をお聞きしてしみじみ思うのですが、やっぱり新開地って面白いまちですよね。三宮や元町といった、全国に知られる「アイドル的な」イメージがA面の神戸の表情だとしたら、新開地はA面にはない「ディープな」、人間的で味わい深いB面の神戸とでも言いますか。地元の人にもまだまだ知れ渡っていないような魅力が今でもあちこちに秘められていますよね。

前畑

そうですね。私も観光地だけにとどまらない魅力を発信していきたいと思っています。産業遺産ツアーにしても私は、産業遺産に興味のある人にも、ない人にも来てほしいです。産業遺産ツアーに参加された方に対しては、3つのことをお願いしています。

①とりあえず行ってみて(勉強は後回しでいい)

②地域の食べ物を食べてみて

③人(産業遺産の人、その辺のおっちゃん、まちの人など)としゃべってきてください。

これをやることで、その地域の魅力を、さらに深い部分で味わい楽しんでいただくことができると思います。

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